円高・円安に関する問題

問題

 花子さん太郎君は、輸出入について先生と話しています。

太 郎:横浜港から輸出される商品では、自動車が多いと聞きました。

先 生:そうですね。日本は自動車などの工業製品を多く輸出しています。

太 郎:日本から輸出された自動車は、日本のお金で売られているのですか。

先 生:海外に輸出された商品は、ドルで売られる場合が多いです。

花 子:ドルはアメリカ合衆国などで使われているお金ですよね。テレビのニュースで円高ドル安や円安ドル高という言葉を聞いたことがあります。

太 郎:円が高くなったり,安くなったりするのですか。

先 生:そうです。1ドルと交換できる金額は、毎日変わります。1ドルと交換できる金額が、120円から100円になるような場合を、円高ドル安になると言います。

太 郎:120円から100円になると、円が安くなったように見えますが、どうして円高ドル安と言うのですか。

先 生:例えば日本からアメリカ合衆国に旅行に行き、値段が3ドルの商品を買うとします。1ドルが120円のときは、日本のお金にするとその値段は360円になりますが、1ドルが100円になると、その商品の値段は何円になりますか。

花 子:300円です。同じ商品を買ったのに、得した気分になります。

先 生:そうですね。このような場合、円がドルに対して高い価値になるので、円高ドル安になると言います。円高ドル安になると、海外で買い物をしやすくなるので、日本から海外に旅行に行く人が増えたり、輸入した商品が安くなったりします。

太 郎:円高ドル安になると、いいことばかりなんですね。

先 生:そうとは限りません。1ドルと交換でさる金額が120円から100円になると、アメリカ合衆国で、日本の商品を売ったとき、日本の会社の利益が減る場合があります。

花 子:1ドルと交換できる金額が変わると、いろいろなどころに影響があるのですね。

〔問題1〕
 下線部の「日本の会社の利益が減る」理由を考え、その説明を答えなさい。説明は、1ドルと交換できる金額が120円と100円の場合に、アメリカ合衆国で日本の自動車1台を25000ドルで売り、日本のお金に交換したときのそれぞれの金額を示し、円高ドル安と利益が減るという言葉を使って、文で具体的に書きましょう。

出題のポイント

円高ドル安、円安ドル高の考え方を説明する文章ですが、設問の指示通りに25000ドルを円高(1ドル100円)時と円安(1ドル120円)時でそれぞれ日本円に換算してみれば、自然と円高時には日本企業の輸出が不利になることがわかります。

PDFファイル

円高・円安の説明

プリントのダウンロード