規則性操作の説明

問題

花子さん太郎君はある科学博物館で、「表示が変わる不思議なボール」の操作体験コーナーを見つけました。
 この「表示が変わる不思議なボール」は、A、B、Cのどれかを表示できるようになっており、異なる表示のボールを接触させることにより、表示が次のようになります。

太 郎:操作体験コーナーで実際に確かめてみよう。

太 郎:ぼくは、次のような操作手順を考えたよ。はじめの3回の操作で、表示がBと表示がCのボール3組をそれぞれ接触させる。4回目の操作で、表示がAと表示がCのボール1組を接触させる。5回目と6回目の操作で、表示がBと表示がCのボール2組をそれぞれ接触させれば、表示がAのボールが10個になる。全体の流れを示すと、A、B、Cが表示されるボールの個数の変化は表1のようになるよ。


花 子:
わたしの考えた操作手順、A、B、Cが表示されるボールの個数の変化は表2のようになるわよ。

〔問題1〕 

花子さんが考えた操作手順を、太郎君の考えた操作手順の説明を参考にして説明しなさい。

〔問題2〕
2番目の操作体験コーナーの12個のボールを、7回の操作で、表示がBのボールにそろえる操作手順を考え、表1にならって、A、B、Cが表示されるボールの個数の変化を示しなさい。


太 郎:
1番目の操作体験コーナーにある問題のことなのですが、この問題では、10個すべてのボールの表示をBやCにそろえることはできないのですか。 
2番目の操作体験コーナーの問題を考えたあとで、太郎君は次のような疑問を持ちました。「1番目の操作体験コーナーの問題では、ボールの表示をすべてAにすることができたけれど、ボールの表示をBやCにそろえることはできないのだろうか。」
花子さんにもこの疑問を話し、2人でいろいろ試してみたけれども、なかなかうまくいきませんでした。そこで、操作体験コーナー担当の係員に質問をしてみることにしました。

係 員:なかなかよいことに気づきましたね。確かに、1番目の操作体験コーナーにあるボールの組み合わせでは、10個のボールの表示をBやCにそろえることはできないのです。

花 子:ボールの表示をそろえることができるか、できないかを判断するための規則はありますか。

係 員:例えば、表示がAのボールにそろえようとするときは、最初のボールのうち、表示がA以外のボール、つまり、表示がBとCのボールの個数の差に注目してください。この差が3の倍数か0になっていれば、表示をそろえることができます。

太 郎:その規則に当てはめれば、1番目の操作体験コーナーにあるボールでは、表示がBと表示がCのボールの個数の差が3個だから、表示がAにそろうというわけですね。

係 員:そのとおりです。

花 子:ということは、表示がBのボールにそろえたいときには、表示がAと表示がCのボールの個数の差を調べればよいのね。1番目の体験コーナーにあるボールの場合には、表示がAのボールの個数と表示がCのボールの個数の差が5個だから、表示がBのボールにそろえることができないわ。

〔問題3〕
〔係員が示した問題〕について、11個のすべてのボールの表示をBかCのいずれかにそろえる操作手順を考えます。どの表示のボールを追加すると、どの表示のボールにそろえることができるか答えなさい。また、そのときのA、B、Cが表示されるボールの個数の変化を示しなさい。ただし、操作の回数は7回以下とします。

出題のポイント

かなりの長文の大問になっていますが、ルールさえ把握してしまえばあまり難しくないパズルで、そろえたい文字以外の球が同じ個数になれば勝ちです。
都立型適性検査と考えると15分以内には解ききってください。

PDFファイル

規則性操作の説明

プリントのダウンロード