昆虫の成長段階と生存割合
問題
花子さんと太郎君が通う小学校では、夏休みの宿題の1つに理科の自由研究があります。夏休みのある日、太郎君は花子さんに資料やノートを見せて話しています。
花 子:太郎君、これは何の幼虫の観察記録なの。
太 郎:ガの幼虫だよ。庭の木に産み付けられた卵を観察してノートに記録していくことにしたんだ。卵からかえってしばらくは巣の中で行動していたんだけど、生長すると巣の中からいなくなって観察ができなくなってしまったんだ。
花 子:それは困ったわね。
〔問題1〕 太郎君の記録ノートを、理科の観察記録としてよりよいものにするために、あなたならどのようなアドバイスをしますか。2つ書きなさい。
太 郎:でも、このガについて図書館でいろいろと調べたら、面白い資料(資料1)を見つけたんだよ。数回の脱皮をすると、単独で行動を始めるということが分かったよ。
花 子:脱皮って、なに。
太 郎:ヘビや昆虫などが育つにつれて、古い皮を脱ぐことだよ。
花 子:何回ぐらい脱皮をするの。
太 郎:6回だよ。卵からかえったばかりの幼虫を初齢幼虫といって、1回脱皮をすると2齢幼虫、次が3齢幼虫というんだ。生物によって脱皮の回数は決まっているんだよ。資料を見ていると他にもいろいろなことが分かったから、そのことをレポートにまとめて提出するつもりだよ。
太 郎:資料を見ていたら、成長段階とその段階で生きている数を表す生存個体数が書いてあったんだ。ある成長段階から、次の成長段階に生き残る割合を求め、表1にまとめてみたよ。
花 子:資料に工夫をするなんてすごいね。
〔問題2〕 表1の空欄①、②に入る割合を百分率で求めなさい。ただし、計算の結果は小数第3位を四捨五入して、小数第2位まで求めなさい。
〔問題3〕 太郎君の記録ノートと資料1,表1から、生き残る割合が大きく変化する原因として考えられることを書きなさい。
出題のポイント
どの問題集でも一度は見たことがあるであろう、定番問題の1つです。
(1)は観察記録の基本、視覚情報や自然環境の情報を入れましょう。
(2)は都立型ではおなじみのかなり面倒な割合計算です。
ここで時間をロスしないように、常日頃から計算力を鍛えておいてください。
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